今日は走らずに、ウオーキングだけした。今日全く動かないよりも、軽く汗をかいたほうが筋肉痛予防のためになるかと思ったからだ。歩きながら、いつの間にか自分が仕事で一番苦しかった時のことを考えていた。その途中、西向きの斜面の陽の当たらないところに菊が咲いていた。凛としていた。
私は大きな手術で休職して復帰した経験がある。
会社のビッグプロジェクトのPM(プロジェクトマネージャー)を任され、プロジェクトを成功に導いた。あっと言う間にポストも上がり、大きな仕事も次々と任された。多分、自分は傍から見たら相当いい気になって、嫌な奴になっていたと思う。46歳の時、職場で倒れて入院した。約3か月の休職。復帰したら、当然ながら私が座っていた席には別の人が座っていた。しかも、後任は2人。とても1人では大変過ぎるからという理由だった。
そんなことはどうでも良かった。3か月前まで、コバンザメのように纏わりついていた連中が掌を返すように去って行った。所詮、会社はこんなところかと思った。自分では全く悔いが残っていなかったので、そこから準備をして3年後に会社を辞めた。さっさと居なくなりたかった。
今年、仕事を辞めてリタイアした。どこから聞きつけたのか、倒れる前に一緒に働いていた別の会社数社に在籍していたエンジニアが集まってくれて、「同窓会」という名目で飲み会を開いてくれた。ありがたかった。私が主役という訳ではなく「同窓会」にしてくれたのが、何よりも嬉しかった。これは、PMという主役はやっていたが、メンバーとフラットな関係を築いてきた結果だと思っている。それをみんなが理解してくれていたのが、何にも代えがたい「宝」だと思った。
最初の会社には、今も付き合いが続いている人は一人もいない。でも俺は生きていく上で大切なものを得ることが出来た。そもそも俺は群れるのが嫌いだ。いや嘘をついた。群れるのが苦手だ。
菊は本来陽当たりのいい場所を好む。でも今日見た菊は、陽当たりよりも一人を好んだのかもしれない。人も同じで生き方はそれぞれであって、正解などない。余り、こうあるべきだと頑張っても誰も着いてこないかもしれない。それよりもあるがままの自分を曝け出して、真っ当に生きるほうがいいと思う。格好悪くても、失敗しても真っ当に生きていれば十分だ。
俺は、人生に余り「意味」を探したり、「物語」を作りこまないようにしている。あるがままでいいと思っている。
