最近、多摩川水系でPFASが検出されて、時々ニュースで耳にするようになってきた。PFASのうち「PFOS」と「PFOA」は水や油をはじき、熱に対し安定的な特性があることから、消火剤やフライパンのコーティング剤などに使われてきたのでご存知の方も多いと思う。あのテフロン加工のフライパンがそうです。
お浚いすると、PFASは「ピーファス」と読む。登場は1940年代。PFASは4730種を超える有機フッ素化合物の総称。自然界で分解しにくく水などに蓄積される。人体への毒性も指摘され、国際条約で廃絶や使用制限されている。「フォーエバーケミカル(永遠に残る化学物質)」とも呼ばれている厄介者。国内でも2021年までに法令で製造と輸入を原則禁止。21年度に実施した河川や地下水の調査では、31都道府県のうち13都府県81地点で暫定的な目標値を上回る高い濃度が検出された。PFOSやPFOAが混ざる水を飲まないよう自治体が井戸の所有者に指導や助言をしている。それで最近よくニュースで取り上げられている。
そんなものが井戸水や地下水脈に混ざったら、うまい酒作れなくなるではないかと叫んだところでもう遅い。混ざっているのだろう。
今から30年以上前に似たようなことがあった。若い人は知らないかもしれないが、フロンガスの問題だ。オゾン層破壊の原因物質とされていたが、今はどうなっているのか。有害な紫外線、地球温暖化の元凶とも言われていたような記憶もある。振り返ってみると、1987年、特定フロンを規制する国際的な環境条約が採択された。採択前、産業界は「経済に深刻な影響が及ぶ」と警告した。それから36年、オゾン層破壊物質は99%使われなくなり、オゾン層は回復しつつある。人間は、一部の産業界の声に屈せず、全体としては正しい判断を下した。
そして今、有機フッ素化合物(PFAS)を巡って似た議論が起きている。今回も正しい判断を下せるのかどうかは産業界の対応にかかっているのは間違いない。どうなんだろう、脱PFASは、脱フロンガスよりも難しいかもしれない。でも、人類はいろいろなものと戦い克服してきた。人間の持つ真っ当な心を信じたい。
別の問題だが、地球温暖化により永久凍土が融解し、メタンガスが地表から噴出している問題はPFAS以上に深刻な問題ではないかと思っている。